こんなおりものでは膣炎、性感染症を疑おう

性感染症とおりもの

治療は先ず検査で原因菌を特定し、抗生物質が処方されます。もっとも多い細菌性膣炎は、ほかの炎症や性病に比べて治りやすいのですが、再発しやすいという一面もあります。なおタンポンの出し忘れ、膣内に残ったコンドームで膣が傷ついて細菌が繁殖しても、同様の症状が現れることがあります。この場合も治療法は同じです。

ただし、近年はここまではっきりとした自覚症状が現れるケースは少なく、無症状のまま炎症が卵管や骨盤に及んで不妊症になってしまうこともあります。

★膣カンジダ症

酒かす( カッテージチーズ) 状のボロボロとした白いおりものが増え、外陰部や膣内に激しいかゆみが現れるのは、真菌(カビの一種)であるカンジダ・アルビカンスが膣内で繁殖する「膣カンジダ症」が疑われます。

カンジダ自体は健康な人の皮膚や粘膜に存在していますが、普段は害を及ぼすことはありません。でも、ストレスや病気、無理なダイエットなどで体の免疫力が弱まってくると繁殖をはじめ、発症に至ります。おりものに関する病気の多くはこの膣カンジダ症が占めています。

治療には抗真菌薬(イミダゾールなどの膣座薬、クリーム、軟膏)を使用します。一度治療しても、体の抵抗力が低下すると何度も再発するので、十分な睡眠と栄養を摂るなど毎日の生活習慣を見直すことも必要です。再発の患者さんに限り、薬局で治療薬を購入することができるようになっているので、ひそかに悩まずにきちんと治療してください。

カンジダ膣炎は性病ではありませんが、炎症をおこしている間はセックスをやめてください。

★トリコモナ膣炎

泡が混じった黄色や緑色の生臭いおりものがみられます。外陰部に強いかゆみ、ただれがあるときには、膣内にトリコモナス原虫が寄生して発症する「トリコモナス膣炎」が疑がいましょう。感染経路の大半はセックスなので、検査・治療はパートナーと同時に行わないと、何度もキャッチボールをし、感染を繰り返すことになります。治療には抗菌薬(メトロニダゾール、チニダゾール)を使用します。

★クラミジア感染症

臭いはなくても、白あるいは黄色っぽい粘り気のあるおりもので、膿が混じっていたり、下腹部痛を伴う場合、またこれらの症状がセックスから1~3週間くらい経って現れた場合には、クラミジア・ トラコマティスという細菌の感染による「クラミジア感染症」が疑われます。

近年はここまではっきりとした自覚症状が現れるケースは少なく、無症状のまま炎症が卵管や骨盤に及んで不妊症になってしまうこともあります。治療は抗菌薬(マクロライド系、キノロン系、テトラサイクリン系)を使用します。パートナーも一緒に医療機関を受診して検査・治療をしてもらうことが大切です。

★細菌性膣炎

黄緑色っぽい膿のようなもりものがずっと続き、鼻につくような腐敗臭を感じます。陰部のかゆみはあまりありませんが、赤く腫れたり、ただれたりする場合は、「細菌性膣炎」の可能性が高くなります。原因となる菌は大腸菌やブドウ球菌など膣の周囲に一般的に存在するものですが、体調が悪くなるなど、膣内の自浄作用が損なわれるとこれらの菌が炎症を起してしまいます。

治療は先ず検査で原因菌を特定したうえで、それにあった抗生物質が処方されます。細菌性膣炎はほかの炎症や性病に比べて治りやすいのですが、再発しやすいという一面もあります。

★子宮頚管ポリープ

ピンクや褐色のおりものがあった、おりもの自体は透明なのに血が混じっている、さらに不正出血があるときには、「子宮頚管ポリープ」の可能性があります。ポリープ自体は良性でがんになることを心配する必要はありません。治療はポリープを切除します。切除は痛みもなく3 分程度で終わる簡単なものですので、入院の必要もありません。

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