正しいビデの使い方

水洗トイレになって半世紀の日本では……

日本の女性が最初にビデをみたのは、海外……、いえ、ラブホかもしれません。最近でこそウオッシュレットの普及によって、どこの家庭でも「ビデ」の2文字はごくふつうになってきましたが、その使い方となると、これもまた自己流ではないでしょうか。あるいは使っていない人も多いかもしれません。

洋式トイレについている温水洗浄便座……それがビデです。西欧でのビデの歴史は意外と古く、現在のような形のビデが生まれたのは18世紀であるといった説が有力。その頃の女性にとっても、陰部を清潔に保つことが重要だったということなのでしょう。

日本の場合には、一般家庭に水洗トイレが普及してから、まだだ50年程度ですから、むろんビデの正しい使い方を知っている女性は少ないといえます。そして、母親から教えられていない中年女性もまた、自分の娘に教えることなく過ごしてきました。でも、学校教育のなかで性について学ぶようになってから、コンドームと同じようにビデも採り上げられるようになったので、20歳代の女性の多くはビデを知っているはず。でもコンドームが避妊や性感染症予防に使われるのとはちがい、家庭用のビデはそれらにはあまり効果がなく、使う目的が違っているだけに、やはり本当にビデを正しく使っているかは疑問です。

間違って使っているとかえって病気の元に

ビデを使う場合、まちがった使い方をしていると、清潔どころか逆に病気の原因になってしまうこともあります。排尿後、なんとなくビデを使っている、という人がけっこう多いのではないでしょうか。排便後用のウォシュレットを排尿後に使うと、勢いが強すぎて、周囲の菌を尿道内に押し込んでしまい、これが原因で膀胱炎になってしまうことがあります。ビデを使う場合は、排尿後にビデでやさしく温水を当て、トイレットペーパーで押さえるように拭くのが正しい使い方。温風がついている場合も、いきなり温風をあてるのではなく、トイレットペーパーで拭いてからにしましょう。ウォシュレットのビデはあくまでも外陰部を清潔にするためのもので、膣内を洗うようにはできていません。膣内に温水を入れようなどとは試みないようにしてください。

もしかしたら、あなたは次のような使い方をしていませんか。

①温水の勢いで汚れを落とすものだから高圧を使っている

②デリケートゾーンの中心めがけてシャワーをしている。

③排泄前に高圧でシャワーをかけて排泄を促している。

④出来るだけ長い時間かけてていねいにしっかり汚れを落としている。

実はこれらはいずれも間違いです。高圧でデリケートゾーンの真ん中目掛けてシャワーをすると、周囲の雑菌を水の勢いで膣内に押し入れることになってしまいます。また、周辺の雑菌の侵入を防ぐ粘液ごと水で洗い流してしまう恐れもあり、結果、病気を引き起こしてしまう可能性もあります。さらに、頻繁に刺激を与えて排泄をすると、常習化され、外部からの刺激なくしては排泄ができないようになってしまいます。

ビデの正しい使い方

正しいビデの使い方は次のとおりです。

①ビデを使う前は、まず陰部をトイレットペーパーで簡単に拭いておきます。

②排泄後、弱めのシャワーで周辺に優しく水をあてて、水圧で洗い流すのではなく、水で洗い流すイメージで行いましょう。

③尿道口はクリトリスの横にあります。水はそのあたりから下方に向かって移動させます。排尿が1日2~3回程度なら、ついでに大陰唇と小陰唇の間の溝も洗い流しましょう。時間は10秒程度。長くても水が冷たくなる前に終わらせます。

排便後にビデを使うのであれば、お尻をよく拭いてから、同じように上から下へとシャワーし、最後に肛門をよく洗います。肛門から洗うと、拭ききれなかった大腸菌などの雑菌が上がってくる危険があるので、尿と便は違うもの、という概念でビデを使ってください。とくに便秘症の人が便意をうながすために肛門めがけて水を当てたり、肛門をきれいにするためにダイレクトに水を入れたりするのは危険です。きちんと境界線をひき、混在しないように使ってください。

あって便利な携帯用ビデ

生理があと少しで終わりそうなとき、なんとなく気持ちが悪いことがありませんか。そんなときには携帯用ビデを使うのがおすすめ。経血などの生理の残留物が残っているときやストレスなどで抵抗力が落ちて膣内に細菌が繁殖しそうなとき、おりもののケアなどに携帯用ビデが役立ちます。

ただ、洗いすぎると、やはり善玉菌も少なくなってしまうので、膣内環境にとってはマイナス。

携帯用ビデのおすすめポイントは、その水の成分にあります。携帯用ビデには精製水やAg(銀イオン)成分が含まれた精製水が使われているので、膣洗浄にはかなりおすすめなのです。セックス後にも携帯用ビデを使って膣洗浄を行えば、性感染症の予防にもなるし、海水浴やプール、温泉に浸かったあとにも有効です。どんなにシャワーを浴びても、デリケートゾーンの清潔を保つには、やっぱりビデを使うのが最適。

また、携帯用ビデは、怪我をした際の傷口の洗浄にも重宝します。消毒をせず、傷口の洗浄をするので、子どものケガの応急措置に便利です。

★携帯用ビデの取説

一般的な携帯用ビデは、パッケージを開けるとスポイトのような形をしています。水が出る口(ノズル)の部分を人差し指と中指ではさみ、容器のおしりの部分を親指で支えます。洗浄したい箇所にノズルを当てて、親指で容器を押すと精製水が出てきます。強さは温水洗浄便座と同じように、「優しく」が基本。水圧が強いと、かえって雑菌を膣内に入れてしまったり、デリケートゾーンを痛めたりする現任になりますので、水圧をかけず、水をかけて洗い流すというイメージで使いましょう。ノズルの形もメーカーによって少しずつ違うので、自分に合ったものを探してみてください。

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