陰部のにおいの原因と解消法

誰でもにおいの不安はある

お口のにおい、体のにおい、加齢臭など、においが何かと話題になっている昨今です。気になり出すと、際限なく追いかけてきます。当然、自分のデリケートゾーンのにおいが気になってしかたがない……という経験のある方も多いと思います。というのも、生理時の経血には独特の生臭いにおいがありますし、生理の2週間くらい前からはおりものの量が増え、においも強くなるものです。

ある程度のにおいは誰でもあることなので当然ですが、「他人よりキツイんじゃないか」「周りに漏れてないか」などと、考えれば考えるほど不安になってしまいます。自分のにおいは自分では気づかないものといいますし、他人のにおいと比較することができないため、答えが出ないまま悩み続けているという方は多いのではないでしょうか。あまり気になるようなら、クリニックで確かめてみましょう。「臭い恐怖症」というノイローゼもあるくらいですから、においの悩みはあなたから元気を奪ってしまいかねません。

においの原因とは

デリケートゾーンのにおいの原因……それはズバリ、雑菌です。正確には、雑菌が栄養を摂って繁殖することによって排出される老廃物……これがにおいを発します。雑菌の栄養となる物質の種類と、それによって増える雑菌の種類によってにおいも様々です。雑菌の栄養になるものとしては、ショーツに付着したおりものを筆頭に、尿、汗、垢、経血などがあります。尿や垢は気をつければ軽減できそうですが、おりものや汗、経血はなかなか簡単にはいきません。おりものはたんぱく質が豊富で、雑菌の格好の餌となります。

デリケートゾーンに多く分布しているアポクリン腺という汗腺からは、脂肪やアンモニアなど雑菌にとって栄養豊富な汗が分泌されます。そして、雑菌が繁殖しやすい環境は、栄養があることに加え、高温と多湿が必須条件。デリケートゾーンでは、高温と多湿の条件を崩すことは難しいので、いかに栄養を与えないかというところで対策をしていくことになります。

においは病気のサインかも!?

デリケートゾーンのにおいが気になるからといって、真っ先に病気を疑う必要はありませんが、婦人科系の病気のサインとなっている場合もあることは知っておきましょう。

特に、おりものの量が急に増えたり色が変わったり、あるいは臭いが急に強くなったといった場合は要注意です。早急に医師に相談することをオススメします。においが強くなり、悪臭だと感じた場合、「子宮頸がん」「子宮内膜炎」「淋病」「細菌性膣炎」「トリコモナス膣炎」などの可能性があります。同時におりものの色も黄色や緑色に変化してきたら、早急に受診しましょう。

また、おりものの性状がカッテージチーズの様に変わってきた場合は「カンジダ膣炎」の可能性があります。これは婦人科領域ではポピュラーな疾患で、かゆみを伴うケースが多い感染症です。カンジダ菌自体は膣内に常在していますが、膣まで洗ってしまったり、抗生物質を服用したりすることで膣内の善玉菌が除菌されてしまいます。すると膣内のカンジダ菌が異常増殖してしまいます。膣内には「自浄作用」があり、弱酸性で様々な菌が一定のバランスに保たれていますから、石鹸などで洗う行為はかえってトラブルを招いてしまいます。

においの対策・解消法

基本的には、デリケートゾーンの清潔を保つことです。におい対策はこの一点に尽きます。まずは、お風呂でデリケートゾーンをしっかり洗うことが大切。ただし、皮膚は薄く、デリケートな部分ですから、たっぷりの泡と指の腹を使ってていねいに優しく洗います。大陰唇・小陰唇などの溝には恥垢(ちこう)や汚れが溜まりがちで、シャワーをかけたくらいでは落ちません。きちんと広げて溝の隅まで洗剤の泡をつけ、入念に溜まった汚れを落としてください。指の腹に恥垢のザラザラ感がなくなるまで、やさしく洗います。痛かったり、刺激が強いようなら、洗浄力が強く低刺激なデリケートゾーン専用の石けんを使用してみるのもいいかもしれません。

後は、なるべく通気性のいいショーツを身に付け、汗やおりもので汚れたらマメに取り換えるなど、なるべく清潔を保つ工夫をしていくことが大切です。
「ウオッシュレットで洗っているから大丈夫」という人がいますが、入浴介助をしているヘルパーや看護士にいわせると、そういう人に限ってにおうのだそうです。トイレのたびに水で流しているのに……と思っても、複雑な構造をしている陰部にこびりついた雑菌はそう簡単に流れ落ちることはないし、さらに分泌物にこびりついていると、なかなか落ちません。もし、ウオシッュレットに頼るならば、トイレにも専用の石けんを置くなどして、本格的に雑菌を追放することです。ただし、くれぐれも洗い過ぎに注意してください。

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