陰部のかゆみの原因と対処法

かゆみの原因 真菌性外陰炎

かゆみがあるとカンジダ真菌が原因の腟の外陰炎だと考えがちですが、実際の診療ではむしろ服装が原因で起こる外陰炎が増えています。若い人ではきついめのジーンズを好んで履き、固い縫い目で皮膚がすれて、炎症を起こす原因になります。また、中高年層はガードルなどの締めつける服装も一因。「高級下着でしめつけていたら、かゆくなった」「オシャレにレースのヒラヒラしているショーツを履いたらレースが当たっている部分がかゆくなった」など、下着でおこるかゆみが大半。さらに、おりものシートの通気性の悪さも要因です。外泊が多い十代の女性では、何日も下着を替えずにおりものシートを替えて代用するのだとか。一見、合理的のようですが、肌のほうの汚れはそのままなので、ひどく不潔。こうしたかゆみは婦人科に受診しても治らず、ほとんどが外陰炎を起しています。

真菌性外陰炎でも、かいたところに傷ができて細菌が入り、混合性皮膚炎になって慢性化することが多く、雑菌の多いおりものがデリケートゾーンをより乾きづらくしています。特に問題なのは混合性皮膚炎の診断がつきにくく、真菌性皮膚炎の治療だけ行っていると、さらに治りにくくなります。

下着は木綿、体をしめつけない服装を

真菌性外陰炎を治すには、生活習慣の見直しが必要です。下着は木綿製品にして、ワイヤ入りのブラジャーのような肌を圧迫するものは使用せず、外陰を乾かすことを第一に考えましょう。おりものを不潔なものと考え、いつもおりものシートを使用している女性は少なくありませんが、その習慣をやめましょう。自宅では体を締めつけないワンピースや下着をつけないで過ごすとか、お風呂上がりにはドライヤーで陰毛も乾かすこともオススメ。

真菌によるものか細菌によるものかわからない場合は、ステロイドや抗真菌剤を使うとかえって悪化させることがあるので、一般的なデリケートゾーンのかゆみ止め用の市販薬を試してみてください。就寝前に塗ると効果的です。2、3日使って効果がでない場合は、病院で受診しましょう。

病院での治療は、真菌性外陰炎のときには抗真菌剤を使いますが、混合性皮膚炎の場合はそれだけでは効果がありません。皮膚科の医師からアドバイスを受けて、混合性皮膚炎に対する薬を使うと治ります。

ひどくかゆい場合には カンジダ膣炎を疑おう

症状としては、おりものの異常やかゆみで、ひどくなるとヒリヒリと痛がゆくなる場合もあります。おりものは白~黄色でカッテージチーズのようにボロボロな感じになります。性行為がなくてもストレスや寝不足による免疫力の低下、抗生物質の服用などの原因でも起こる感染症です。ガンジタ菌は膣の中だけでなく、皮膚、腸、口の中、また肺にも存在しており、健康な人にとってはなんの問題もない人体常在菌です。でも、疲れ、ストレスなどによって免疫力が低下したり、体調が悪いときや病後、妊娠しているときなどで抵抗力が弱っていたり、ホルモンバランスが崩れていたりすると菌が増殖し、膣壁に炎症をおこすとカンジタ膣炎になります。軽度の場合は、放っておいても治りますが、かゆみが強かったり膣内部や外陰部がひどくただれるなど深刻な場合は、速やかに医師に相談しましょう。

婦人科におけるカンジダ膣炎の治療

受診すると膣のなかを洗浄し、菌をおさえる薬を挿入して炎症がおきている場合には外陰部にも抗真菌剤の軟膏を塗ります。膣錠剤は1週間から10日間用います。再発をくりかえしやすく、治りにくい病気なので、飲み薬を用いることもあります。一度かかったことのある人が再発した場合には、治療薬が市販されていますが、同じような症状であっても原因菌が違う場合もあるので、薬局でよく相談してみてください。

誤解されやすいのですが、これは性感染症ではありません。性行為がなくてもストレスや寝不足による免疫力の低下、抗生物質の服用などが原因で起こる感染症です。カンジダ菌自体、空気中にもいるし、胃や腸、膣にも常在しています。ただ、何かしらの要因で膣の「自浄作用」が破綻し、カンジダ菌が異常に増殖してしまった状態。軽度の場合は、放っておいても治りますが、かゆみが強かったり膣内部や外陰部がひどくただれるなど深刻な場合は、恥ずかしがらずに速やかに医療を受けましょう。

★ムレの対策のために

それには清潔を心がけることが基本。入浴時にはデリケートゾーンをしっかり洗い、適切なケアをし、清潔な下着を身につけるようにします。汗をかいたり、おりものや経血で汚れたりした場合は下着やナプキンをこまめに替えます。ショーツは特に通気性のよい綿素材のものがおすすめ。ぴったりとしたジーンズやストッキングよりはゆったりとして通気性のよいスカートや短めのキャロットスカートなどが適当です。生理中は臭いが心配かもしれませんが、パンツよりも思い切ってスカートをはくことでかゆみ、ムレ対策になります。臭いが心配であればその分、マメにナプキンを交換すれば、臭いと一緒にかゆみやムレも抑えることができます。

また、ストレスや寝不足などによる免疫力の低下も、かゆみをはじめ、さまざまなトラブルの元となるので、生活習慣を整えるようにも気をつけてください。

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