月経異常について

月経は、初経から50代前半の閉経を迎える時期まで、ほとんど半生をついてまわる問題であり、重要な女性機能です。

月経異常には、初経や閉経の時期の異常、月経の周期の異常、月経時の血の量の異常、月経に伴う症状の異常などなど。その原因も内容もさまざまです。

では、どんな状態を異常とするのかについて、正常な月経を基準にみてみましょう。

ただし、ここで述べる正常な範囲というのはあくまでも、ひとつの目安として考えてください。月経の周期、期間、量、時期にはかなりの個人差があります。

初経の時期

「早発月経」 初経、初潮が9歳以前に始まった場合

「遅発月経」 初経、初潮が15~16歳以上で始まった場合

閉経の時期

日本の平均閉経年齢は約50歳

「早期閉経」 40歳未満で閉経するもの

「晩期閉経」 56歳以上で閉経するもの

月経周期

月経周期(月経の開始日から次回の月経開始の前日までの期間)正常な月経周期は25日以上38日以内で、その変動は6日以内

「頻発月経」 24日以内の周期を持つ場合

「稀発月経」 39日以上の周期を持つ場合

月経周期の場合、25日以上38日以内を正常な範囲としていますが、思春期、つまり初経から数年は無排卵(排卵のない月経)の状態が続くことが多く、月経周期も不順で出血量も不安定です。卵巣の機能が働き始めたものの、その働きはまだ完成していない時期なので順調でないのは当然なのです。

持続期間

正常な持続期間は3日以上7日以内

「過短月経」 2日以内で終わる場合

「過長月経」 8日以上続く場合

月経血量

「過多月経」 月経の出血量が多すぎる場合

「過少月経」 月経時の出血量が極端に少ない場合

月経の続く期間は3日以上7日以内が正常とされていますが、8日以上月経が続いても特別な異常がみつからない人もいます。月経時の出血量にもかなりの個人差があります。月経の出血量を正確に測定するのは難しいので、大まかな基準として、月経時の出血に血のかたまり(凝血)がかなりあり、かつ貧血を伴う場合は、「過多月経」です。

無月経

月経のない状態を「無月経」といいます。

「原発無月経」 満18歳になっても初経が起こらないもの

「続発無月経」 これまであった月経が3カ月以上停止したもの

初経以前や閉経以後、妊娠・産褥・授乳期で月経がない状態は生理的無月経といい、病的なものではありません。

「無月経」には痛みや苦痛がないため、仕事に追われる生活のなかでは放っておきがち。むしろ、ないほうがよいという人もいるようです。しかし、そのままにしておくと妊娠できない体になったり、骨粗しょう症など老化を早める結果になります。

「無月経」を根本的に解決するためには、月経がないほうがありがたいと感じる、いい換えれば自分が女性であることを不利であるかのように感じる意識や、またはそのように感じさせる周りや社会を改善していかなければならないのかもしれません。

無月経の誘因(複数回答)

思春期の続発性無月経

日本産婦人科学会雑誌 第52巻第1号(平成12年1月)

大分大学産婦人科助教授楢原久司・同教授宮川勇生

月経異常の原因

月経異常の原因には多くのことが考えられます。子宮、卵巣、膣に何らかの問題のある場合、例えば子宮の筋肉の一部がこぶのように増殖または大きくなった良性腫瘍の一種である子宮筋腫や、子宮の内側にしかないはずの内膜が腹膜や卵巣、卵管などにできてしまう子宮内膜症が原因であったりします。

また、無理なダイエットや強いストレス、冷え、激しすぎる運動、環境の変化などは、月経に関わるホルモンを分泌する視床下部・下垂体・卵巣系などに影響を与え、それらへのちょっとした外的刺激、内的刺激だけでも、月経に変調をきたします。

月経周期、月経量、期間が安定しているということは、安定した排卵があるということであり、ホルモンをはじめとする全身の機能がしっかり働いているという証明です。月経は女性の体のバロメーター。普段からおろそかにしないようにすることが大切です。

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